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アイニカエル。アイカライキル。

Vulnerability ~勇気を持って生きる~

窓から心地良い風と共に、近辺に咲き始めたジャスミンの香りが運ばれ、室内がとても良い香りで包まれています。それぞれの季節に良さはありますが、今の季節の良さは程よい温度と湿度の状態を感じられるところでしょうか。花粉も収まって、家中の窓をあけることができる季節は、私たちでなく、家も喜んでいるような気さえします。

さて、今回の記事について、タイトルにした”Vulnerability”という英語は、なかなか日本語に一言で訳せない言葉です。

カタカナ読みすると、「ボナラビリティ」と発音します。

辞書で調べると、「傷つきやすさ」、「もろさ」と出てきますが、確かにそれらの質感はありますが、この言葉を私たちの心の状態の1つとして表現する時、これだけでは物足りない感じがします。

私はコーチングを英語で学びましたが、その時に、この言葉が良く出てきていたので、最初は何だろう?と思っていました。英日辞典で調べても納得いく説明がなかったので、そういう時は必ず英英辞典で確認するようにしていますが、辞書でなんとなく理解してから、英語ネイティブがどんな時にその言葉を使うのか、観察しながら理解を深めていったという言葉です。

皆さんにも、こちらの英英辞典の説明を日本語に訳すると、少しはこの言葉の意味に近づくように思いますので、ご紹介させて頂きますね。

vulnerability:

the quality or state of being exposed to the possibility of being attacked or harmed, either physically or emotionally(New Oxford American Dictionaryより)

「肉体的(物理的)にも、感情的にも攻撃されたり、傷つけられたりする可能性にさられる質のもの、またはその状態」

下手な訳ですが、少しvulnerabilityについて、想像がついてきたでしょうか?

ブレネー・ブラウンというアメリカ人の研究者がいます。

彼女はvulnerabilityと、courage (勇気)、authenticity(本物、誠実であるという意味)とshame(恥)について研究している人で、
2010年6月にTEDTalkデビューした時のスピーチが評判となり、今ではアメリカ国内外でとても有名になった人です。日本でも彼女の本は、3冊出版されています。

今年2月に日本で出版された彼女の「立て直す力 Rising Strong」を読んだ時、久しぶりに彼女のサイトをのぞいてみたら、”Living brave” (勇気を持って生きる)という番組がスタートしたことを知りました。彼女がホストとなって、毎回ゲストを呼んで、毎回同じ質問をゲストにしながら対話する番組構成になっています。

彼女がまず最初にゲストに聞く質問は、「vulnerabilityとは…、この続きをあなたの言葉で表現してください」というものでした。

この番組の最初のゲストとなったのは、おそらくこの番組を作ることを後押ししただろう人物、オプラ・ウィンフリーさんでした。オプラさんは、あまり日本では知られていませんが、アメリカでは、トークショーのホストで有名になって、経済誌『フォーブス』によると20世紀のアフリカ系アメリカ人の中では一番の資産家となり、2004年までの時点で黒人唯一のビリオネア(10億ドル以上の資産家)であるというような人です(
ウィキペディアより引用)。

私もアメリカに住んでいた時、もちろん彼女のファンになり、日本に戻ってきてからも時々彼女の新しい番組のインタビューを見ることがありました。

オプラさんはいつもは自分が誰かをインタビューする立場であることが多いのですが、ブレネーさんの番組では、ゲストとして招かれお話をされています。そのインタビューで、私は久しぶりに心を打たれましたので、皆さんに紹介させて頂きたいと思いました。

残念ながら日本語字幕がないため、全編を理解するには英語がわかる人しか楽しんで頂けませんが、このインタビューの一部だけでも、シェアできたらと思って以下ご紹介させて頂きます。

まず、こちらのリンク先から、そのインタビューがご覧頂けます。英語がわかる方は、ぜひこちらからご覧になってください:



このインタビューの中で、ブレネーさんがお決まりの最初の質問をします。

「あなたにとってvulnerabilityとは…」。その後にオプラさんが言った言葉は以下のものでした。

まずは英語の原文をご紹介しますね:

=========

Being willing to express the truth no matter what.

The truth of who you are, the essence at your core. What you're feeling at any given moment.

It's being able to open up your soul and let it flow so that other people can see their soul in yours.

=========

そして、以下、私の訳です:

==========

(vulnerabilityとは、)

どんなことがあっても、喜んで真実を表現すること。

その真実とは、あなたが誰であるのかという真実、あなたの核にある本質。そしていかなる瞬間において、あなたが何を感じているのか、という真実。

あなたが自分の魂をオープンにして、それが流れるままにするの。そうすれば他の人たちは、自分たちの魂を、あなたの魂の中に見ることができる。

==========

この言葉を言っているオプラさんから流れてくるエネルギーに、ゾクゾクっとしてしまいました。

この人は真実を語っている、ご自分の経験から、心の底から感じていることを言葉にしていると感じました。これを聞いているホストのブレネーさんも、「最初から、泣いてしまいそう」と言っているように、本当に感動的でした。

このインタビューでは、他にオプラさんはこんなことをシェアしてくれています:

「誰かを失望させないで、勇気を持って生きるなんて出来ないわよ。勇気を持って生きれば、必ず誰かを失望させる。でも、そんな自分に失望する人たちは、自分にとってはあまり大切な人たちではないのよ。自分にとって大切な人たちは、あなたが勇気を持って生きることに失望なんてしない。むしろ、そんな時こそ一番側にいてくれる人たちよ。」

このインタビューで、オプラさんは、自分がvulnerbleに感じる時はどんな時か?と聞かれた時、「それは、自分の体重管理ね。こんなにも世界で影響力があって強い女性だと思われている私が、毎日何を食べるべきか、食べないべきかで葛藤している現実があるの。これは私のvulnerbleなところよ。」とオープンに、何の尻込みもせず、自分の「弱さ」についてお話されている場面も印象的でした。

自分の最も傷付きやすい、もろい部分を人にさらけ出す勇気を持つ時、周りがとても勇気付けられていくのを私も何度も目撃しています。

そういう場面に出会うとき、私自身の魂が震えます。そして、大きな勇気をその人から頂きます。

直接自分に何かしてもらったとか、そういうことでなく、その姿に感動し、勇気を頂くのです。

このインタビューを聞いた後、私にとってのvulnerabilityとは何かを、考えてみました。

今はこんな言葉が出てきます:

“Being brutally honest with myself and live from it. “

「容赦ないほど自分に正直でいること。そしてその自分で生きること。」

さて、あなたにとってのvulnerabilityとは何でしょうか?今感じていることを、言葉にしてみると良いですね。

私たち一人一人が本当の自分をさらけ出して、そこに愛と思いやりを互いに持って生きていけたら、今の社会はどんな風に変わっていくでしょう。私は、そんな社会を見てみたいです。そんな社会の中で生きてみたいです。

そのために、まずは自分から。自分から、容赦ないほど正直に自分をさらけ出して、勇気を持って生きていきたいと思っているところです。

ザリッチ宏枝

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