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「あの時のフィードバックを宝物に」 ギフトを輝かせる人たち vol.1 山道紀子さん

【こちらは、インタビュー記事です】

ソクルスの「コンパッショネイト・リスニング・スキル」シリーズのクラスをレベル3まで受講され、最後の卒業試験を終了した方々を対象に、ソクルスでの学びの体験、そしてその方々の今のご活躍についてインタビューをさせて頂いた内容を、ライター小澤仁美さんが心温まる文体でまとめて下さいました。

ソクルスでの学びを知る材料に、そしてそれ以上に今まさにギフトを輝かせている人たちに、ご縁ある人たちが繋がっていくことを願ってご紹介させて頂きます。


夏は梅ジュース、冬はお漬けもの。季節の手料理をこしらえてご近所さんへおすそ分けしたりすることを通して、人と繋がることが好き。古き良き和の心を大切にしている人。

山道紀子さんはコーチとして人の成長に携わるコーチングと、代々家族の流れを一枚の図にまとめる家系図の仕事をしている。

「コーチングも家系図の仕事も、共通しているのはその人の『自分を信じる力』を育てるお手伝いをするところです。どちらも『今まで頑張ってきたけど、あと一歩信じる力を携えたい』という人を支えてくれるものだと思います」

明るい話し方で山道さんはそう語る。元気な大和撫子、とでも言おうか。きっと大正時代であれば袴で自転車を乗りこなしていたことだろう。

山道さんは2019年にソクルスに出会い、そこで傾聴の学びを始めた。すでにプロコーチとして順調に活躍していた彼女が、なぜ改めて傾聴を学ぼうと思ったのか?

「もともと宏枝さんのコーチングを受けたり、アイカタリという対話の場に出たりしていました。そんな中、宏枝さんが8年間も温められた新しい講座が始まると知り、これは受けるしかない!と。ソクルスはレベル1から3の3つのクラスがあることを聞いて、私は最初からレベル3まで全部受けたいと学びを始めました」

そんな山道さんにとって、ソクルスはどんな学びの旅だったのだろうか。

「まずレベル1(自分との対話)では『もっと自分を愛せるんだ』という気づきがありました。これまで多くの学びの場に行ったり本を読んだりして、自己受容はかなり育ってきたと思っていましたが、もう一段深く自分を信じられるようになったような。講座でやるワークはどれもシンプルで単純なものなのですが、宏枝さんのつくる場にいるから気づけることがたくさんありました」

レベル1の内容はシンプルゆえに講師の力量が伝わる、奥深いものだったそうだ。

「そこから進んでレベル2(相手との対話)では、相手の本当の声を感じるというトレーニングをします。その経験が、自分がコーチとして提供するセッションの際に役立ちました。クライアントが本当に望んでいることを以前よりもう一段深く聴けるようになったと思います。

印象的だったのは『どんなとき人の話が聴けなくなるのか』を探るワークですね。私は難しい話をする人に苦手意識があることに、このとき初めて気づきました。例えば、複雑なお金の話なんかになると私は身構えて、相手の話がよく聴こえなくなることがありました」

筆者も難しい話は大の苦手だ。社会に出て何年もたつのに税金の仕組みが未だによくわからない。子どもの頃、算数の問題がクラスで一人だけ解けなかった時の、あの宇宙でひとりぽっちにされてしまったような感覚を思い出すくらいなら永遠にわからないままで良いや、なんて思ってしまう。

「でもそこに気づけてからは、あえて苦手だった経理や経営学などを少しずつ勉強するようになりました。実際にやってみると『なんだ、そんなに恐れることはなかったんだ』ということを実感して。今は誰かと難しい話になっても、だいぶありのままで話を聴けるようになりました」

“あのとき算数の問題がわからなかったのはあなただけじゃないよ”と山道さんに言われてる気がして、元少女はこっそりホッとため息をついた。

レベル1と2を完了した後、山道さんはワークショップなどの場をリード出来るようになるレベル3(場との対話)へ進んだ。ここまでスムーズに学んでいる印象の山道さんだが、レベル3でも順調だったのだろうか。

「それが最初は全然うまくいきませんでした。レベル1と2はある意味コーチならなじみのある内容の講座だと思うのですが、レベル3のリーダーシップを学ぶ中で、自分は人前で場をリードする時にありのままでいられなくなる、ということに気づいたんです。
リーダーならこうでなければならないという自分の理想が強く、力が入ってしまって。場で自分らしくいられるようになるまで時間がかかりました」

理想のリーダー像と今の自分との距離にもがく山道さんに光明が差し始めたのは、レベル3の卒業試験後だったそうだ。

「レベル3の受講後は卒業試験というものがあり、実際に自分でワークショップを開催して、それを宏枝さんに見てもらいます。

私はそこで家系図の講座をして、宏枝さんにフィードバックして頂きました。その後も宏枝さんのアドバイスを元にした家系図講座を続けていたところ、受けてくださったお客様の多くから『すごくよかった』というお褒めの言葉を頂けるようになったんです。
1:1のマンツーマンで、場づくりのフィードバックをしっかり受けられる機会って中々ないですものね。そこで講座の設計の仕方についても随分相談させて頂きました。本当にあのときのフィードバックセッションは私の宝物なんです」

山道さんの家系図講座は徐々にその評判が広がるようになり、家系図作成の依頼も全国から続くようになった。現在は妊活など体調との兼ね合いで家系図の仕事は一時休業している。

「日々いろいろなことがありますし、今朝は夫と喧嘩したりしたんですけど。でも、自分がきちんと人生の流れに乗っている感覚がしっかりあるから大丈夫だと思うんです。今は休業中ですが人との交流の輪はこれからもあたたかく穏やかに広がっていくんだろうな、ということもなんとなく感じています」

最後に、山道さんにとってソクルス講師のザリッチ宏枝氏は、どんな存在なのだろうか。

「そう聞かれただけで、胸に響くものがあります。もう10年近く、コーチングやソクルスを通して私の成長を支えてくださって。いつも惜しみなく大切なことを伝えてくださる。あんなにきれいなインパクトを発せられる人がいるんだ、って。光を擬人化したら宏枝さんになるんじゃないかな?って思ってます」

そう話す山道さんもぽかぽかとした暖かい、お日さまのような雰囲気をまとっていた。これからも出会う人の心の水面をきらきらと照らし続ける人なのだろう。

【ザリッチ宏枝からの一言】

紀子さんは、家族の絆の大切さや、ご先祖さまへの感謝の気持ちが、世界平和までにつながっていることを伝える役目がある人だと思います。彼女のギフトは、そこへの情熱と、優れた直感力を使って、失敗を恐れず前進していく行動力です。

彼女の家系図に関する知識があまりに深く、私もそこに感銘を受けて、私自身の家系図作成のサポートをお願いしましたが、彼女はただ家系図を作成するだけでなく、そこに関係する人物一人一人の人生に想いを寄せてアドバイスをして下さって、こんなに丁寧に家系図作成をされる人は、本当に少ないだろうなと心打たれた体験をしました。

家系図、ご先祖さまのことで興味を持たれている方は、ぜひ紀子さんに繋がってみて下さい。自分以上に、私たちのご先祖さまに想いを寄せて下さる紀子さんに、皆さんもきっと多くの気づきや学び、そして感動を頂くだろうと思います。

山道紀子さんのウェブサイト:家系図コーチング®