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「思い込み」の向こう側へ

今年もあと半月を残すところとなりましたね。

この師走の時期、多くの方が忙しない気持ちになられると思いますが、私も例外なくそんな気持ちで過ごしています。

先日、憧れだった「天橋立」へ旅行に行きました。

この写真を撮ったときは、素晴らしく晴れていましたが、風が強くなり始めたところから雨雲がぐんぐんと迫り始め、天橋立の内海である阿蘇海の海面も荒れるほどの強風で、その海面がまるで龍の鱗のようにもなって…。その日は、太陽が燦々と降り注ぐ中で雨が降ったり止んだりしていたので、5回ほどだったか(しっかりと数えていないくらいにたくさん)虹がいろんな場所に出現してくれて、その体験だけでもなんとも印象深い旅となりました。

天橋立には、元伊勢と呼ばれる真名井神社があります。伊勢に来てからこの場所のことをいろんな方から聞くことが多かったので、伺ってみたい場所の1つでもありました。

感想は、やっぱり何かしらの存在が宿っている感じの場所でした。そして、気のせいかもしれないのですが、手を合わせていると「安全な場所へ帰りなさい」と言われた気がしました。その「安全な場所」とは、今私が住んでいる伊勢であることを直感的に感じました。

伊根の方にも足を運びましたが、天候が不安定だったので、車窓からの観光となったので、今度は天橋立での海水浴も楽しみたいので、夏の季節にもう一度伺おうと思っています。

旅をするって本当にいいですね。途中、京丹波にも寄ったのですが、そこで美味しいワインと全身が歓喜に溢れるくらいの味のするミルクの発見があったりと、それだけで幸せを感じられました。

もうただ旅に出らたというだけで、幸せな気分でもありました。

人生に多くのこと期待していないわけではないのですが、過度に期待せずに、ただただ目の前に起こるほんの小さなことを喜ぶ習慣が身についていると、こうして幸せ感度が高まる気がしています。

以前、ある日の看護学校の授業で、生徒さんたちに「何もかもが可能な世界だったら、何をしたい?」と問いを投げたら、「先生、何もかもが可能な世界になんかに生きていたくないです。可能でないことが多いからこそ、それを可能にしようするのが楽しいのではないでしょうか?」と言う生徒さんがいました。

その子に「じゃあ、何をあなたは可能にしたいかを考えてね」と問いを投げ、それを絵やコラージュで表現しなさいと課題を出したら、その子が描いてきた絵が「真っ暗な宇宙に浮かぶ手」でした。手は全てを具現化できるメタファーとして、無限の世界である宇宙に浮かび上がらせたとのこと。本当に、素晴らしい感性ですよね。

そういえば、今のお家を建てた時も、「予算が無限にあれば良いってものでなくて、予算があるからこそ、その中であれはできる、あれはできないけど、これはできると考えるのが楽しんですよ!」と担当して下さった建築家の方が伝えて下さったことで、これだけの予算しか…の意識でなく、工夫次第でいろんなことが可能になる!という楽しい気持ちで、このお家を建てれたことも良い思い出です。

本当に全ては自分の意識の持ち方次第で、小さな世界が大きくなったり、制限だと思っていた世界が無限になったりするんですね。

今年は、私の中では一番苦手な分野の世界に飛び込んだつもりでいましたが、実は私が一番大切にしたかった、実は情熱さえもある世界であることに気づかせてもらいました。

今まで恥ずかしい、避けたい、さもすると汚れた…とまで思っていた世界が、美しく、清らかで、人間として尊き世界であると、その分野への世界観が完全に変わってしまいました。

私たちはこうして意識を変えるだけで、体験している世界を一瞬にして変えることができるのだと気付かされます。

自分の思い込みのために、自分の日常が、そして人生が望まない世界になっているのは勿体無いこと。

今年もたくさんの方との出会いがありました。そのお一人お一人の生きる世界をよりその方の望む方向へと進んでいただくお手伝いをどれだけできたかわかりませんが、少しでも私の関わりが役に立てていたら嬉しいです。どの方との出会いも、そして過ごした時間も、私にとっては大変尊い時間でした。

来年もまた新しい学びにチャレンジする予定ですが、私の活動の根底に流れる「生きるから調和する世界」は変わらず、それに向かって邁進し続けます。

皆さんはどんな2024年を想像していますか?

少し早いご挨拶となりますが、どうぞ素敵なクリスマス、そして年末年始をお過ごしください。

ザリッチ宏枝